幅広い実績と高い技術力で信頼あるソリューション事業を展開
直感的にわかりやすいインタフェースと適切なサポートにより、プログラミング未経験者でも短期間で開発スキルを習得
主要業務部門(総務経理部、企画部、安全部、コンプライアンス部、ガス設備事業本部、環境設備事業本部、導管事業本部)の14名がRPA担当者として内製化を推進。RPAの全社展開に向けた取り組みが動き出した。既に7つの業務を自動化し、年換算で約700時間相当の業務時間削減が見込まれている
業務フローの標準化とフォーマットの統一などを図り、2020年度中に約14万件に及ぶ請求書処理を、RPAなどを活用し自動化する。これにより、年換算で約7000時間の業務時間削減を見込む
「指定日払業務」「eラーニング集計」など既に7つの業務でRPAロボットを作成して運用中。業務によっては、年間で384時間もの削減を見込むものもあり、今後の効果に期待が集まります。今年度中に約14万件に及ぶ請求書処理をRPAで自動化することを目指しています。
東京ガスグループのエネルギーエンジニアリング企業として、「快適な暮らしづくり」と「環境に優しい都市づくり」に貢献するキャプティ様は、ガスや温水の配管・給排水工事、空調機器の販売や設置工事などの事業を展開しています。エネルギーの有効活用に資するサービスを提案し、それを実現する設備機器の調達から施工まで、ワンストップで提供できるのが同社の強みです。この強みを活かし、大手ゼネコン、デベロッパーやハウスメーカーなど、東京ガス以外の企業と共同で事業を行っています。
一方、近年は市場ニーズが多様化かつ高度化しています。この変化に対応するため、同社は全社を挙げて構造改革プロジェクトを推進し、BPR、働き方改革に積極的に取り組んでいます。「2019年5月には本社を移転し、各地に分散していた拠点を新本社に統合。本部機能とエンジニアリング現場が一体となった事業展開を進めています」。プロジェクトの推進を担う構造改革プロジェクト部 部長の岩下 純氏はこのように話します。
この構造改革プロジェクトの一環として力を入れているのが、業務フローの標準化・自動化です。「少子高齢化を背景に労働人口の確保は今後ますます難しくなる見込みです。その中で企業競争力を強化するためには、業務フローを標準化・自動化し、生産性向上と業務品質の向上を図ることが欠かせません」と岩下氏は狙いを語ります。
「設備の工事は関連する業者が多岐にわたる上、工事の仕様書、発注・請負契約書、請求書など書面でのやりとりが多く、処理が煩雑。しかも、業務フローが統一されておらず、拠点や部署ごとにやり方が異なるケースが散見したのです」と構造改革プロジェクト部の青柳清隆氏は説明します。
膨大な事務作業を標準化・自動化できれば、作業の属人化から脱却し、仕事の効率や生産性が上がり、働き方改革も加速します。「そのためのソリューションの1つとして、RPAの導入を考えました」と岩下氏は述べます。
業務の自動化を支えるRPAに関して、同社は現場で内製化できることを重視しました。「大切なことは、まずできるところから始めてメリットを実感すること。業務を知る社員一人ひとりが課題を抽出し、その改善を図る。この取り組みが広がることで、より大きな成果が期待できるからです」と話す岩下氏。
こうした考えのもと、同社が採用したのが「NEC Software Robot Solution」です。「純国産ツールなので、マニュアルやインタフェースが日本語でわかりやすく、使いやすい。内製化を目指すには最適と判断しました」と岩下氏は選定の理由を述べます。サポートも受けていますが、「このサポートを活用することで、内製化を担う開発人材のスキルアップとすそ野の広がりが期待できます」と青柳氏は語ります。
製品の導入展開およびサポートは、NECのパートナーである中松商会が担当しています。導入前のトライアルでも、中松商会がハンズオンセミナーとトレーニングを実施しました。ここに参加した環境設備事業本部の武田嵩士氏は次のように語ります。
「基礎から実践編まで段階を追って進める適切なトレーニングのおかげで、プログラミング経験がない私でも、短期間で開発スキルを習得できました。実際、トレーニング期間中に社内システムデータのバックアップを自動化するRPAロボットを開発し、年換算でおよそ8時間相当の業務時間を削減できました」
「RPAがどんな操作を行っているか」「なぜそのような操作を行うのか」――開発がしやすいだけでなく、開発者以外の人が見ても、フローとその理由がわかりやすいのも特長です。「たとえ担当が変わっても業務がブラックボックス化せず、引き継ぎもしやすい」と武田氏は評価します。
こうして同社は製品の正式導入を決定。業務部門からアサインされた武田氏をはじめとする14名をRPA担当者に任命し、2020年2月から現場主導型のRPA内製化に取り組んでいます。
「不明点があれば、そのつどサポートを受けられます。Under COVID-19で外出自粛や出勤削減が求められる中、リモートでサポートを提供してくれたことには本当に感謝しています。Under COVID-19の中でも、担当者のスキルは確実にアップしました」(武田氏)
その他にも「RPAが自動で作業している時にほかの業務へのシフトが可能となり、ヒューマンエラーも激減。生産性向上に加え、手戻りがなくなり、業務品質も大幅に向上しています」と武田氏はメリットを述べます。
現在は現場の要望を受け、RPA担当者がロボットを開発していますが、将来的にはスタッフ系業務に従事する社員全員が開発できるようにRPAのスキルを身に着けさせたいと考えています。業務の自動化領域もさらに広げていきます。「約14万件に及ぶ請求書処理フローの標準化、フォーマットの統一を実現した上で、この作業をRPAで自動化する。これを2020年度中に達成することが目下のミッションです」と岩下氏は語ります。これにより、年換算で約7000時間相当の業務時間を削減できる見込みです。
「RPAの全社展開にはNEC、中松商会のサポートが欠かせません。これまで同様、迅速できめ細かな対応を期待しています」と青柳氏。今後もキャプティ様はNEC Software Robot Solutionを中核とするRPAソリューションによる業務の生産性と品質向上を図り、構造改革プロジェクトを加速していくことで、エネルギーエンジニアリング企業として一層の飛躍を目指す構えです。
キャプティ様が推進するRPA活用による業務の標準化・自動化は、経営戦略に掲げる構造改革プロジェクトの一環。目指しているのは、内製文化を醸成し、誰もがRPAを使いこなせる全社展開です。わかりやすく、使いやすいNEC Software Robot Solutionは、このニーズにマッチした最適なソリューションです。
RPAの内製化には、現場の従業員のスキルアップが不可欠です。当社はこれまでもNECとの協業を通じ、多くのお客様にNEC Software Robot Solutionを提供しています。その中で培った知見やノウハウは大きな強みです。導入前のトライアル段階からセミナーやトレーニングを開催し、手順書となるシナリオ作成、RPAロボットの作成方法などの習得をサポートしました。
導入後は現場での運用となるため、問い合わせには迅速な対応が求められます。このことを肝に銘じ、常にお客様に寄り添う活動を心がけています。
当社はRPA以外の分野でも、さまざまなビジネス課題の解決を支援しています。これからもお客様に寄り添った営業・サポートを展開し、お客様から最も信頼される「一番のパートナー(相談相手)」になることを目指し、キャプティ様が目指す構造改革を全力でサポートしていきます。
社名 | 株式会社キャプティ |
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所在地 | 東京都墨田区堤通1-19-9 リバーサイド隅田 |
創立 | 1961年8月1日 |
資本 | 10億円 |
従業員数 | 1249名(2020年4月1日現在) |
事業内容 | 東京ガスグループのエネルギーエンジニアリング企業として、家庭用・産業用・業務用ガス設備からパイプライン構築まで、ガス周りを中心とした各種工事の設計・施工・監理・技術開発を担う。長年にわたって培った技術力を都市の液状化対策に応用するなど新規事業にも積極的に取り組む。近年はICTを活用した構造改革プロジェクトを推進中。エネルギーエンジニアリング企業にふさわしい新しい働き方への改革を進めている。 |
URL | http://www.capty.co.jp/ |
※本事例の内容は、2020年8月20日取材時点のものです。
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